プラシーボ効果とは・・プラセボ効果とも言われています。
この効果についてはいろいろな論文でも発表されています。通称「偽薬」ともいわれていて、本来は薬として効果のない物質により得られる効果のことです。でんぷんなどの物質を薬の代わりに投与することによっても、本当の薬を投与したのと同じ効果が得られるというものです。
「薬」を投与されたと思い込んだ人が、偽薬を飲んでも薬を飲んだ時と同じように、痛みが止まったり、症状が改善する効果のことです。
例えば、「睡眠薬を飲まないと眠れない」という患者がいるとします。毎晩、睡眠薬による入眠を続けるのは身体的によくないので、「週の半分は自力で眠れるようにしましょう」と医者から提案されました。しかし、「睡眠薬がないと眠れない」と思い込んでいる患者は、睡眠薬を飲まない夜は寝れません。そこで、医者は偽薬を出します。いつもの睡眠薬と似た見た目の「偽薬」です。患者はそれを睡眠薬だと思い飲みます。すると、その晩は、睡眠薬を飲んだ時と同じようによく寝れるのです。
プラシーボ効果こそ、子育てに使ってみて欲しい理由
こんなに効果のある「プラシーボ効果」は、是非ともよい結果を得るために使ってみたいですね。子育て中の方はこの「思い込み」の力を活用して、子どもたちに魔法をかけてみてはいかがですか。潜在意識に働きかけることです。
例えば、いつも車酔いをする子どもに余計に緊張してしまう言葉がけをしていたりしませんか?「車に乗る前にそんなものを食べたら吐くでしょ」「明日はバス遠足だから、早く寝ないと酔ってしまうよ」などと。逆プラシーボ効果ですね。「自分は車酔いをする」「これを食べると吐いてしまう」と暗示をかけているのです。
プラシーボ効果をうまく活用して「車酔い」から遠ざける方法があります。レモン味の飴や梅のシロップなどを偽薬として使うのです。「これ、秘伝の酔い止め薬でなかなか手に入らないけど、特別に分けてもらったの、これを飲んで車酔いした人はいないんだって」なんて言葉を言ったりして。または、スースーするシップ薬を小さく切って鼻に貼ってあげるのも効果がありました!これも「秘伝の貼るタイプ の酔い止め薬」ということで。
このように「偽薬」として活用することはもちろんのこと、思い込みの力を使い、
「あなたならできる!」「あなたは素晴らしい」「すごい」「あなたは何でもできる」と思い込ませてあげてください。本当にそうなります!
さて、逆プラシーボ効果にも触れておきます。
「サーカスの象」説、「サーカスの象」理論とも言われる有名な話しがあります。
サーカスで生まれた象は、小さい頃から半径2メートル程しか動けないように、足に鎖を繋がれて育ちます。いつも2メートルしか動けず、それより先に動こうとすると鎖で足が締まります。その象が大きくなって鎖を外されても、杭から半径2メートル以上のところへは行かないのです。足に鎖がないにも関わらず「これ以上は動けない」と思い込みが働くからです。
本当はとても素晴らしい能力をもっている子どもが「あなたはできない」「そんなの無理にきまってる」という言葉を聞き続けると、どうなるでしょうか?本当にそう思い込んでしまって、能力を発揮することはできないですね。本当はライオンなのに「君はネコである」と言われ続けて、そう思い込んで狩りをするのも忘れてしまったライオン・・みたいに。
潜在意識の持てる力や目に見えないもののことも、科学的に証明されるようになったこの時代だからこそ、子育ても自分が育った環境や考え方の枠を超えて、より良い物を取り入れていけるとよいですね。
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